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信用金庫、信用組合への転職で注意したいポイントはココ!

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金融

この記事では信金・信組に転職するにあたって注意したいポイントについて書きます。

同じ地域密着型といっても、地方銀行と信用金庫・信用組合は業務や給料面の他、さまざまな点で違いがある。「転職で注意したい」とタイトルに書いているけど、新卒の人が見ても大いに参考になると思うから是非読んでほしいかな!現場に深く携わっていた経験がある身として、実情をしっかり話すね!

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銀行とは違う

Difference

地域密着なだけで、「やっていることは銀行と同じ」と言う信金や信組の採用担当者は沢山いるけど、実際には銀行とは大きく異なるから注意が必要だよ。

確かに、預金・融資・決済の機能を果たすという意味で共通するところも多々あるよ。でも、大きく違う点もある。それは、銀行は株式会社で利益の追求が目的だけど、信金・信組は営利団体ではないってこと。

銀行には銀行法という法律が適用される一方で、信金・信組にはそれぞれ信用金庫法、信用組合法が適用されるよ。何が最大の違いかっていうと、銀行は個人、中小零細企業を含めすべての個人から法人と融資取引ができるけど、信金・信組の場合は大企業との取引ができない。

簡単に言うと、信金・信組はリテール専門ってこと!そこで働く職員がいくら頑張ったところで大企業向けのビジネスは原則できません。ホールセールはやりたくてもできないってこと。

だから、銀行員と比べると信金・信組の職員の仕事の幅はかなり狭いことになるよね。

給料のイメージ

Yen

地方だと信金・信組の給料も高い方だよ。高給取りの部類に属する。

でも、よっぽど業績が良くない限りは地方銀行に給料で勝つことは滅多にない。同じクラスの役職であれば20%位は地銀の方が給料が高いと思っておきましょ。だから銀行員の方がモテるよ。

新卒で入庫・入組すると大体年収としては300~350万円くらいが相場かな。組織によって呼称は異なるけど、ヒラから主任→課長→次長→支店長→部長→理事という形で出世していく。始めの給料は低いが、役職が上がるごとに比較的大きく給料が上がっていくのが特徴です。

イメージとしては、主任で350~450万円、課長で500万円~700万円、次長で700万円~850万円、支店長で800万円~1,100万円といったとこかな。

部長職は800万円~1,100円、理事クラスだと1,100万円~1,500万円といったところ。※信金信組の規模によって上記の通りでないことも当然あります

支店長はボーナスの査定が支店の業績に連動するケースが多いから、高い実績を残した支店長の給料は理事ではない部長クラスより高くなることもあるね。(理事が部長を兼務していることも多い)

課長以上の役職では金融機関の規模によって差が出てくることが多い。当然、規模の大きい信金・信組の方が給料は高いというわけ。支店長や次長の給料はどこの支店に勤めているかによって大きくことなる場合が多いね。

任される支店の預金量・融資量が大きい支店ほど責任が重いから、ベース給料も高くなる。あとはボーナスの査定も成績によって大きく異なるから、一番上の評価と一番下の評価の人では年収で100万円以上の差が出ることもよくあるね。

競争があるから、当然すべての職員がうまく出世できるわけではない。次長くらいまでならどんなに出来ない人でも出世できるとは思うけど、支店長以上は限られた人間しかなれないかな。理事までいけるのはほんの一握りの人間だけ。

出世のペース感としては、最速で出世したとして30歳で課長、33~35歳で次長、38歳で支店長、45歳で部長、50歳手前で理事といった感じになる。

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信金・信組の良いところ

Excellent

地方では高給取り

元々金融機関はその他の業種に比べると給料設定が高いこともあって、40歳くらいまで勤めれば地方では高給取りの部類に入るね。

実際、地方で信金・信組クラスの給料を稼げる法人は限られてる。銀行、公務員、地場の超優良企業、起業して成功するくらいしかないのが一般的。年収で1,000万円以上稼げる法人がほとんどないのが実態。※勿論、信金信組でも規模によって給与事情は大きく異なる。

経営が安定している

基本的に金融機関は潰れちゃいけない。経済に与えるダメージが非常に大きいからね。金融庁の監督のもと、リスクの高い経営をしないようにいつも見張られていて、これは信金・信組も例外じゃない。

経営の健全性確保のため、ある程度の突発的な損失には耐えられる(アウトライヤー比率)ように指導されており、原則それに沿った形で経営を行ってる。リーマンショック級の経済イベントが発生しても持ちこたえられるように考えられてるってこと。

信金・信組は顧客から預金という形で集めたお金を融資や有価証券投資、預け金という形で運用し利息・売却益を稼いで儲けているけど、余程の事がない限りは赤字にはならない。

現在日銀のマイナス金利政策による貸出金利息の低下に伴い信金・信組も苦労しているはずだけど、それくらいで赤字に陥るような金融機関は危ないから、転職を考えるならちゃんと金融機関の財務内容もチェックしておきましょ。

リテール営業に強い

信金・信組はリテール営業しかできないというのは先に述べた通りだよ。よく勘違いしている人がいるけど、リテールは個人営業だけを指すものではないね。ホールセール以外、つまり、中小零細企業への営業活動も含まれるよ。

リテールに特化した金融機関だから、地場の個人、中小零細企業からは重宝されており、職員が個人宅や地場の会社の事務所に足を運ぶ機会が多い。

かなり密着して営業しているので、地域からの信用も厚くリテール営業に強いといえるね。少々悪い言い方にはなるが、経営の効率化はあまり重視してはいないから、地銀がカバーできないような細かい顧客フォローができるね。

現金100万円を500円玉に両替してくださいと言われればお客さんのところまで運ぶし、振り込みがしたいから伝票を持ってきてくれと言われれば個人宅まで伺うよ。地銀はここまではやっていないね。

普段の積み重ねがあるからこそ、「頑張ってね!」と言って多少無理な営業マンのお願いもお客さんは聞いてくれることが多い。これこそが信金・信組の最大の強みなんじゃないかな。

信金・信組の悪いところ

Inferior

未だに預金至上主義

職員に預金のノルマを課している信金信組は多い。しかもそのノルマの多くは、企業からの預金ではなく個人からの定期預金になります。

企業は個人と比べるとお金の使い方が流動的。定期預金の満期時にすぐに払い戻されてしまうことが多い。それに比べ、個人の預金は将来に向かってかなり長い期間継続されることが多いから、個人預金のノルマを課しているというワケ。

金利がほとんど着かない世界で預金してもらっても、個人にとっては何のメリットもないよね。いくら以上預金した見返りに洗剤やタオルがもらえるとか、その程度の話だから。

顧客にメリットのない商品を売り込むのは「お願い営業」。そして、信金信組はお願い営業が多すぎる。というより、それが職員の仕事(営業)のミッションだよね。

預金を沢山集めるってことは地域からの信頼のバロメーターになるから、預金量何千億円とかいう目標を目指すのはわかるよ。ただ、集めたお金を適切に運用できているかというと、できていない信金信組がほとんどだよね。

銀行、信金信組などの本来の役割は「お金が余っているところから、足りないところへ融通する機能」なんだ。いろいろな信金・信組の預貸率(融資÷預金)をホームページ等で確認してもらえばわかるけど、預貸率が低い金融機関が多すぎるんですよ。

本来は、預金を集めることばかりに注力するのではなくて、地域と一緒に成長するための融資を伸ばさないといけないんだけど、それが難しいということを理由に預金ばかり集めて余った資金は有価証券で運用というスタイルをとるところが多いね。これじゃ本末転倒ですよ。

職員としても、お願い営業ばかりではビジネスマンとして力量は全くつかないね。ただの「貯金屋さん」に終わってしまうから。

リテール営業しかできない

さっきも言った通り、銀行と違い大企業相手に商売をすることはできず、いろいろと制限があるのが信金信組。

ホールセールはあなたがどんなに信金信組で実力のある営業マンだったとしても「やることができない」から、転職や新卒で入る際には注意したい。

法人相手に商売をするならば、いつかはビッグディールに携わってみたいと思うはずだけど、やりたくてもできません。

何度も言うけど、信金・信組は小口金融に特化しているから、入る前に注意してほしい。

地域密着と言っているけど!?

地方の金融機関は、本店を置く地域の周辺(多くは都道府県や市単位)から預金という形で個人や会社からお金を吸い上げて、それを運用する。

信金信組の場合、運用は貸出・有価証券・預け金等で運用するが、預貸率が低い金融機関が多いことは先に述べた通りだね。

低預貸率の先がどうやって運用するかというと、有価証券がメインになるね。

有価証券といっても、株やデリバティブなどリスクの高い投資はあまりしないから、国債・社債・外債(外国政府が発行する債券)に投資することが多いんだ。

ここで利息収入や売却益を得て儲けるわけだけど、少し考えてほしい。地域金融の役割は地域から集めたお金を地域の足りないところに融通することだよね。

地域から吸い上げたお金を、国や大企業(信金信組は投資適格級以上の社債にしか投資せず、自ずと対象は大企業になる)、アメリカ等の外国に融通して利益を得る!

田舎のおばあちゃんから集めたお金が、地域振興とは何にも関係にないところに融通されることになる。

採用担当者が口を揃えて言う、「地域密着」なるフレーズに甚だ疑問を感じるのは私だけじゃないよね?

存在意義が曖昧

信金や信組は非営利団体で、地域の出資者からの出資によって成り立つ協同組織金融機関だよ。株主の利益のために利潤の追求を目的としている銀行とは違うね。

にも関わらず、支店の営業現場ではノルマの嵐で、渉外課員は課長・次長・支店長に詰められ、支店長や次長は本部の営業を統括する部門(営業統括部など)から電話でプレッシャーを与え続けられるのです。

地域から集めたお金も、案件がないということを口実に継続的な利ザヤが期待できる有価証券に振り向けられる(時にそれが大きな損失を生む)。

要は、非営利なのに営利行為を営んでいて存在意義が曖昧ってこと。営利を追求するのであれば銀行に勤めた方ができる仕事の幅は広いし、給料も高いのでそっちの方が良いと僕は感じるけど。。

特殊な業界。ネット情報に惑わされないように

ネット

久々に信金や信組について考えたから、記憶があやふやになっているところが少しあった。

当然、ネットを叩いて曖昧な語句を調べたりもするわけだけど、大手サイトでも適当なことを書いているなと感じることが結構あったよ。

例えば、銀行と信用金庫は何が違う?「信用金庫は非営利団体」(マイナビウーマン)の記事を読んでみると、タイトルにあわせるために記事をむりやり書いている感が満載で、よく知っている人なら「何言ってんだコイツ」となってしまうような間違いだらけの記事(笑)

信金は住宅ローン金利が低いとか、信用組合は組合がベースになっていて特殊だとか、よくわかっていない人がネット情報をあさって書いただけの短絡的な内容です。

マイナビがどこかの制作会社に外注して作った記事なんだろうけど、こんなのが「信金 非営利」で検索すると一番上に出てくるのは、人材紹介会社のホームページとしては致命的だよね(笑)

以上、愚痴になっちゃったけど、要は信金信組が特殊な業界であることは事実だし、外部からは中々見えないところも多々あるので、新卒や転職で入庫・入組を検討する際は詳しい人によく聞いた方が良いというのが僕の意見です。間違ってもネット情報だけを頼りに検討はしない方よろしいかと!

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